村上春樹みたいに日本企業がイノベーションを起こすには?

イノベーション論

意識高い系のシンポジウムに行ってきた

昨日、超大手機械部品メーカーが主催するシンポジウムを撮影してきた。都心にそびえ立つスーパーおしゃれな高層ビルに、100名近い「意識の高い」お客さまたちが集まった。

テーマは【イノベーション】だ。

なぜイノベーションがテーマになったのかというと、その企業がお堅い会社すぎて、いつまでたっても社内で変革が起きないからだそうだ。そのため、外部の有識者を集めて、これからの社会に必要なイノベーションについて意見を聞きたい、と。さらに、ゆくゆくは自社の新しいビジネスへと発展させたいらしい。

まあ、よくある話である。

ところで、日本人はイノベーションが苦手と言われている。でも、それって本当だろうか?

なぜなら、「外国に比べて日本は〇〇が劣っている。だから日本人はダメなんだ」というのは、有史以来の日本人の決め台詞だからだ。象徴的なのは漢字とひらがなである。中国から輸入した漢字のことを「真名(マナ)」、自国語であるひらがなを「仮名(カナ)」とした。自虐的にもほどがある。

こういう考え方のせいで、僕たちは「イノベーション」を何か神聖でありがたいものだと捉えすぎているのではなかろうか?おそらく、その影響だろう。昨日のシンポジウムでは、わけのわからない横文字が飛び交う空中戦が繰り広げられ、結局彼らのやりたいことがよくわからなかった。

僕が感じたのは、彼らに足りないのは「どうすればイノベーションを起こし、ビジネスに生かせるのか?」についてのクリティカルな技術論だということだ。

そこで今回は、それについて自分なりの意見を述べたい。

 

村上春樹が語るイノベーション理論

村上春樹

現在の日本人の中でもっともイノベーティブな人物は、作家の村上春樹だと思う。

彼は日本の文学界に革命を起こし、最近ヒットした映画『君の名は』につながる「セカイ系」と呼ばれる一大ジャンルを作り上げた。さらに、その作品群は世界中に読者を持ち、村上は毎年ノーベル文学賞の筆頭候補に挙げられている。

そんな村上春樹がどうやって文学にイノベーションを起こしたのか?

彼はその方法を「穴掘り」に例える。

作家は、穴掘り名人でなければならない。人間の意識下に広がる「無意識の岩盤」を、作家はペンを握りしめながら、毎日少しずつ掘り進めていく。その作業には、何十日、時には何年間もかかる。穴掘りを続けるには忍耐と体力が必要だ。そうこうしているうちに、ある時、偶然にも地下の鉱脈を掘り当てることがある。それが作家にとっての「イノベーション」だ。村上は最初の鉱脈で見つけた「原石」を丁寧に磨き上げた。その結果、『羊をめぐる冒険』という世界文学が生まれたのだ。

 

ビジネスとは築城である

城

一方、ある大成功した起業家によると、ビジネスは「築城」のようなものだという。作家が地下を掘るのと対照的に、こっちは地上世界の話だ。

起業家は、顧客を自分の「城」へと誘い込み、さまざまなもてなしをして、外の世界へと出られないようにする。優れた起業家の作った城ほど、設計がしっかりしている。たとえば、スティーブ・ジョブズの作った城はとても堅牢だった。そのため、一度アップル製品にハマった人は、今もずっとアップルを使い続けている。

僕は、昨日の企業に必要なものは、まず第一に、地下をコツコツ掘り続ける忍耐と体力だと思う。ほとんどのスマートなビジネスマンは、数ヶ月でその努力をやめてしまう。なぜなら、彼らは泥臭い汗かき仕事を嫌うからだ。だが、「穴掘り」なくしてイノベーションは生まれない。

さらに、第二段階として、彼らが運よく地下鉱脈を掘り当てられたなら、そこで得た原石を磨きあげ、築城に生かさなければならない。そこまでやって、初めてイノベーションがビジネスに繋がるのだ。

以上、テレビ製作者として「物語」を考え続けた10年間と、起業家として「ビジネス」を追究した2年間の経験をもとに、自分なりのイノベーション理論を語ってみた。

 

追記

ちなみに、イノベーションとは「ドラクエ起業論」的にいうと、レベル6にあたる。「レベル1:ライスワーク」→「レベル2:販売」→「レベル3:仕組み化」→「レベル4:商品開発」→「レベル5:組織化」→「レベル6:イノベーション」の流れだ。つまり、イノベーションはとても難しい。

ドラクエのように起業家としてレベルアップする方法とは?【起業の5段階】

2017.05.19
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映像制作ZOOMY VIDEO代表。テレビ制作会社をクビになったのをきっかけに、2年前にデジカメ1台で起業。当ブログでは、自分が起業で苦労・失敗した経験をもとに、知識0のサラリーマンが1年以内に月収50万以上稼ぐ起業家になる方法を発信中。