【起業物語5】僕が起業を決めた本当のきっかけ
その日、僕はロケのためにある地方都市のキャバクラにいた。汗をだらだら流して重い機材を搬入していると、うちわを仰ぎながら大きな声で談笑しているチンピラたちとすれ違った。いわゆる「ヤクザ」だ。ロケで借りたキャバクラを経営しているのが彼らだった。
その日、僕はロケのためにある地方都市のキャバクラにいた。汗をだらだら流して重い機材を搬入していると、うちわを仰ぎながら大きな声で談笑しているチンピラたちとすれ違った。いわゆる「ヤクザ」だ。ロケで借りたキャバクラを経営しているのが彼らだった。
もしも会社をクビになったら、あなたならどう家族に伝えるだろう?僕が妻にクビになったことを告げたのは、お別れ会が開かれる一週間ほど前だった。
2015年2月、神戸ロケを終え東京に戻ってきた僕は、派遣元の社長・Tさんに呼び出された。赤坂の喫茶店で二人分のドリンクを運びながら、僕は、Tさんとゆっくり話すのが随分久しぶりだということに気づいた。
専門学校を卒業した僕は、フリーランスの助監督としてテレビドラマの現場で働き始めた。そこで待ち受けていたのは、子供の頃から待ち望んでいた「冒険の世界」だった。
これから複数回にわたって、僕の実際の起業ストーリーをお話ししていきます。まず第1回は、起業する以前、そもそもなぜ僕が映像制作を志したのかについてお話しします。