【書評】エッセンシャル思考〜最少の時間で成果を最大にするには?

エッセンシャル思考

(※この記事は2017年10月16日に更新されました)

ずーみーの評価:★★★★☆
読みやすさ:簡単

『エッセンシャル思考』ってどんな本?

『エッセンシャル思考〜最少の時間で成果を最大にする〜』は、あなたの物の見方を変える本だ。

日米でベストセラーとなり、最近漫画化もされた。情報化社会に生きるわれわれの心を打つ内容となっており、思わず「確かに!」と言ってしまう箇所が多数ある。僕は、本書が示す考え方に、非常に大きな影響を受けている。

では、エッセンシャル思考とはどういうものだろうか?

その基本思想は、次の言葉に集約されている。

「やらなくては」ではなく「やると決める」。
「どれも大事」ではなく「大事なものはめったにない」。
「全部できる」ではなく「何でもできるが、全部はやらない」。

「やらなくては」、「どれも大事」、「全部できる」。

この言葉を聞いて僕が思い出すのは、テレビマン時代の自分の姿だ。当時の僕は、上司の言いつけには全て「イエス」と答えるように教育されていた。自分で優先順位を考えることを放棄していたので、常に大量の仕事を抱え込み、とても効率が悪かった。

こういう人のことを「非エッセンシャル思考」という。

あなたにも同じような心当たりはないだろうか?

実は、大量の情報に囲まれている現代人の多くは、「非エッセンシャル思考」なのだ。

 

非エッセンシャル思考とエッセンシャル思考の違いとは?

非エッセンシャル思考とエッセンシャル思考の違いとは何か?

それを示す非常にわかりやすい図をご紹介しよう。

エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考の違い

出典:『エッセンシャル思考』P23

左側はあらゆる方向に努力が引き裂かれている。だから、どの方向にもほんの少しずつしか進めない。

それにくらべて右側は、努力の方向が絞られている。だから、とても遠くまで進むことができる。エネルギーの使いどころを必要最小限にすることで、いちばん重要なものごとにおいて最大の成果をあげることができるのだ。

僕がテレビマン時代にものすごく努力していたのにほとんど結果をだせなかったのは、左図のように努力が引き裂かれていたからだ。

それに対して、起業してから結果を出せるようになったのは、一点集中型で努力の方向性を絞ったからだと思う。

 

非エッセンシャル思考とエッセンシャル思考の特徴

次に、非エッセンシャル思考とエッセンシャル思考の特徴をまとめた表をみてみよう。

  非エッセンシャル思考 エッセンシャル思考
考え方

みんな・すべて
・やらなくては         
・どれも大事だ         
・全部こなす方法は?

より少なく、しかしより良く
・これをやろう
・大事なことは少ない
・何を捨てるべきか?

行動

やることをでたらめに増やす
・差し迫ったものからやる
・反射的に「やります」と言う
・期限が迫ると根性でがんばる

やることを計画的に減らす
・本当に重要なことを見定める
・大事なこと以外は断る
・あらかじめ障害を取り除いておく

結果

無力感
・何もかも中途半端
・振り回されている
・何かがおかしい
・疲れ切っている

充実感
・質の高い仕事ができる
・コントロールしている
・正しいことをやっている
・毎日を楽しんでいる

この表で僕が特に共感したのは、非エッセンシャル思考の行動だ。

・差し迫ったものからやる
・反射的に「やります」と言う
・期限が迫ると根性でがんばる

これらはテレビマン時代の自分そのままだ。悲しいことに、僕はこういう仕事のやり方しか知らなかった。そして、周りの人たちもみんな僕と同じ仕事のやり方をしていた。

それに対して、起業してからはエッセンシャル思考の行動に変わった。

なぜ変われたかというと、次世代起業家の加藤将太さんをはじめとするたくさんの起業家・経営者の影響を受けたからだ。勉強する中で、成功する起業家はエッセンシャル思考の行動を身につけている人ばかりだと気づいたのだ。

・本当に重要なことを見定める
・大事なこと以外は断る
・あらかじめ障害を取り除いておく

最近、僕はかなり映像制作の仕事を断っている。もちろん申し訳ない気持ちはあるのだが、本当に重要なことだけに集中したいので仕方ない。

ちなみに、僕にとって重要なこととは、「仕組みづくり」「家族」だ。このルールを作ってから、仕事を断るのに迷うことがなくなった。

仕事を断るのも最初はかなりビビったものだが、意外なことに、他人の評価はそんなに下がらない(むしろ上がることも多い)と気づいた。

あなたも、大量の仕事を引き受けすぎてがんじがらめになっているなら、一度勇気を出して断ってみてはどうだろうか?そうすれば、あなたのQOL(=クオリティ・オブ・ライフ。人生の質のこと。)はかなりアップするに違いない。

 

エッセンシャル思考の人は時間をかけて「何をすべきか」を考える

エッセンシャル思考の人は、たっぷりと時間をかけて選択肢を検討する。やるべきことを正しく選べば、その見返りはとてつもなく大きいことを知っているからだ。エッセンシャル思考の人は、多くをやらなくて済むように、多くを吟味するのである。

この言葉にも非常に共感できるようになった。

非エッセンシャル思考だった頃の僕は、「とにかく行動」「全部やる」という人間だった。そのため、常に大量の仕事を抱えてがんじがらめになっていた。

一方、エッセンシャル思考を身につけてからは、「何をすべきか」を考える時間がとても増えた。

少なくとも月に1回は、丸一日使って「これから自分がやるべきこと」を検討するようにしている。そうした方が、「あとはやるだけ状態」になってから作業に入れるので、とても集中できるし効率がいいのだ。

 

自分にとって本当に大切なものとは何か?

最後にもうひとつ、興味深いお話をご紹介しよう。

オーストラリアのホスピスで看護師をしていたブロニー・ウェアは、死を迎える患者たちが最期に後悔していることを聞き、記録し続けた。その結果、もっとも多かった答えは「他人の期待に合わせるのではなく、自分に正直に生きる勇気が欲しかった」。

自分にとって本当に大切なものとは何か?

死ぬときに後悔しないためにも、常にこの問いを抱えて生きていきたい。

 

なお、エッセンシャル思考については、次の記事でも違った角度からお話ししている。エッセンシャル思考の日本版である「その問題は解決せんでええ」について解説した。

「しくじり先生」に学ぶエッセンシャル思考とは?

2017.06.22

ずーみーの評価:★★★★☆
読みやすさ:簡単


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4 件のコメント

  • 人生でとても大事な思考だと思いました。
    特に、ドキッとしたのが、死を迎える患者たちが最期に後悔していること、
    「他人の期待に合わせるのではなく、自分に正直に生きる勇気が欲しかった」

    私も今のまま死を迎える時がきたら、間違いなく同じことを思うでしょう。

    これまで、親の望む人間になろうと思ってきました。それが人生の正解であると
    信じていました。
    そして、勉強を頑張っていい会社に入って・・・という社会のレールに乗って生きてきました。

    しかし今現在、幸せか?、と問われると、胸を張ってYESとは答えられません。

    周りに振り回されっぱなしで、気が付いたら自分が本当にやりたいことなど忘れてしまい、
    ストレスまみれの会社生活・・・。

    自分にとって本当に大切なことは何か? 自分にとって本当に幸せな人生とは何か?
    これからはしっかり自分と向き合い、そこに向かって真っすぐに生きていきたい。
    あらためてそう感じました。

  • すごく共感できました。
    自分は「非エッセンシャル」になっているな、と。
    特に、図はとてもわかりやすいです。
    ベクトルがいろいろな方向に向いていると、物理学上でも、力は分散されてしまいますよね。
    それと同じことが、成果を出すためにマイナスに働く、ということでしょう。

    よく「考える前に動け」とかいわれてきたので、どうしてもあれこれやってしまって全部中途半端になってしまう、という傾向にあるのが自分だと思います。
    まあ、いわゆる器用貧乏・・・

    やはり、選択と集中、をしないと・・・
    と気付かされました。

    • コメントありがとうございます!
      「考える前に動け」というのはサラリーマンだとよく言われますよね。
      僕もよく上司に怒られました。考えてから動きたい派なので。笑
      組織の下っ端なら考える前に動くでいいんですが、経営者でそれをやると失敗します。
      考えてから行動しないと、間違ったことに「選択と集中」してしまう可能性があるので。
      やはりまずは学習や考えることが大事だと思います。

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