LTVとは?計算方法を覚えて経営を改善しよう!

LTV

(※この記事は2018年6月1日に更新されました) 

ずーみー
こんにちは、ずーみー(@zoomy_nonbiri)です!

今回は、某インターネット掲示板に書き込まれたお悩みに回答します。

友人の起業を止めるべきか迷っている方からのご質問に対して、「LTV」というめちゃくちゃ便利な経営理論を使ってお答えしました!

LTVの計算方法をマスターして、あなたも経営者の第一歩を踏み出しましょう^^

【今回のお悩み】

友人がボイトレ教室を開業しようとしています。

ちょっと心配なのが、ボイトレ教室の集客が簡単と言っているところです。

他の音楽教室はweb集客ができてない(根拠不明)、ビラ配りなどをおこなっている教室もないということで、自分が経営をすれば、1ヶ月5人の新規入会の集客は余裕と言ってますが・・・

開業3年で生徒数200人を目指してますが、本人は脱サラで経営の経験は全くありません。ボイトレの指導もできないので、先生を雇うようです。数百万円の借金をしての開業です。

私はかなり無謀な挑戦だと思いますが、やはり止めるべきでしょうか?

経営とは「数字のゲーム」である!

チェス

多くの日本人にとって、起業や経営はリスクが高いギャンブルのようなものに見えています。

けれども、起業や経営はギャンブルではありません。

実は、起業や経営とは「数字のゲーム」だということを、これから証明しようと思います。

今回の質問を要約すると、「ボイトレ教室の経営が成り立つか?」ということです。

経営が成り立つかどうかを判断するには、「たったひとつの公式」だけを考えればOKです。

その公式とは、次のようなものです。

黒字経営の公式

LTV > 新規顧客獲得単価+顧客一人当たり固定費

出典:次世代起業家育成セミナー

この不等号さえ成り立てば、あなたはボイトレ教室を黒字経営することができます!

それでは、詳しく解説していきましょう。

 

LTVとは?意味と計算方法を解説!

まず、LTVとは、Lifetime Valueの略です。

日本語に訳すと、「生涯顧客価値(または顧客生涯価値)」という意味です。

あるお店に対して一人のお客さんが生涯に支払ったお金の合計額がLTVです。

たとえば、あなたが3年間2ヶ月おきに通っている美容院があるとしましょう。

毎回のカット代が5,000円なら、あなたのLTVは9万円になります。

計算式:5,000×(12×3÷2)=90,000(円)

今回考えたいのは、LTVの平均値です。

なぜかというと、お客さんの中には何十回もリピートしてくれる人もいれば、たった1回しか来店しない人もいるからです。

LTVの平均値を計算するためには、次の公式を使います。

LTVの公式

LTV=平均顧客単価×100/失客率

出典:次世代起業家育成セミナー

この公式は超重要なので、ぜひ暗記してください!

失客率とは、100からリピート率を引いたもののことです。

一般的な美容院のリピート率は40%くらいです。

その場合の失客率は100から40を引いて60%になります。

平均顧客単価が6,000円だとすると、LTVは10,000円になります。

計算式:6,000×100/60=10,000(円/人)

つまり、ひとり新しいお客さんが来店したときに、経営者的には「チャリーン」と1万円儲かった気分になるということです!

 

LTV向上の秘訣とは?

「LTV=平均顧客単価×100/失客率」という公式を見ていると、LTV向上の秘訣がわかってきます。

すなわち、LTV向上の秘訣とは、「平均顧客単価」と「リピート率」を高めることです!

僕は、LTVを最大化させたある美容院の事例を知っています。

その美容院は、群馬県という人口の少ない土地で開業したにも関わらず、平均顧客単価19000円、リピート率95%を実現しているとんでもないお店です。

その美容院のLTVは、なんと38万円

計算式:19,000×100/5=380,000(円/人)

つまり、あなたがこの美容院のオーナーなら、ひとり新しいお客さんが来店するごとに「チャリーン」と38万円儲かった気分になるということですね。

ボイトレ教室の経営もこれと同じです。

経営を成り立たせるには、平均顧客単価とリピート率を上げればいいのです!

 

新規顧客獲得単価とは?

次に支出面を見ていきましょう。

新規顧客獲得単価とは、ひとりの新しいお客さんを連れてくるために必要な費用のことです。

たとえば、ボイトレ教室のビラを10万円かけて5万枚配り、反応率が0.02%だったとします。

すると、新規来店人数は10人になります。

計算式:50,000×0.02/100=10(人)

10万円かけて10人集客できたので、新規顧客獲得単価は1万円です。

計算式:100,000÷10=10,000(円/人)

要するに、新しくお客さんを一人連れて来るために1万円かかるということです。

もしかすると、起業初心者はこの金額を「高い」と感じるかもしれませんが、そんなことはありません。

これはいたって「普通」です。

業種によっては、新規顧客獲得単価が2~数万円以上になることもあります。

このことを理解していないと、必要不可欠な集客費用をケチってしまい、いつまでたっても顧客0になることもあり得るので注意しましょう!

では、新規顧客獲得単価を下げるためにはどうすればいいかというと、ビラや広告の反応率を上げていくしかありません。

そして、そのためにはコピーライティングのスキルが必要です。

僕がいつも口酸っぱく「コピーライティングが大事!」と言っているのは、こういう理由からなのです。

 

顧客一人当たり固定費とは?

顧客一人当たり固定費とは、お店の家賃や人件費、設備費、光熱費などをお客さん一人当たりで割った金額のことです。

今回のケースだと、数百万円の借金があるということなので、その借金もここに含めて考えます。

たとえば、ボイトレ教室の家賃を15万円、自分の月給を15万円、講師をひとり月給15万円で雇い、機材費に毎月2万円、光熱費は月3万円だと仮定します。

さらに、360万円の借金があり、それを3年で返すとしましょう。

その場合、毎月の返済額は10万円になります。

これらを合計すると、ボイトレ教室の毎月の固定費は60万円です。

計算式:15+15+15+2+3+10=60(万円)

では、顧客一人当たり固定費はどうなるのでしょうか?

毎月100人集客できたとすると6,000円になります。

計算式:600,000÷100=6,000(円/月・人)

さらに、目標である毎月200人を集客できたとすると3,000円です。

計算式:600,000÷200=3,000(円/月・人)

 

LTVを向上させて、ボイトレ教室の経営を改善しよう!

ここで、最初に示した公式を思い出してください。

黒字経営にするためには、次の不等号を成り立たせなければなりません。

黒字経営の公式

LTV > 新規顧客獲得単価+顧客一人当たり固定費

出典:次世代起業家育成セミナー

たとえば、ボイトレ教室の1回のレッスン料が平均7,000円、リピート率が50%なら、LTVは14,000円になります。

計算式:7,000×100/50=14,000(円/人)

集客は反応率0.02%のビラに頼るとすると、新規顧客獲得単価は1万円です。

さらに、顧客一人当たり固定費は、月に100人集客できれば6,000円、月に200人集客できれば3,000円でした。

これらの数字を、黒字経営の公式に当てはめると、こういうことになります。

【月に100人集客した場合】
14000<10000+6000・・・赤字

【月に200人集客した場合】
14000>10000+3000・・・黒字

ここまでわかれば、あとは「数字のゲーム」に持ち込めばOKです!

月に100人しか集客できないとして、経営を改善するために見るべき数字は何でしょうか?

たとえば、次の4つの改善策が考えられます。

 

例①:平均顧客単価を上昇させてLTVを上げる

たとえば、平均顧客単価が7,000円から10,000円に上がれば、LTVは20,000円です。

(LTVの公式)10,000×100/50=20,000
(黒字経営の公式)20,000>10,000+6000・・・黒字

 

例②:リピート率を上昇させてLTVを上げる

たとえば、リピート率が50%から75%に上がれば、LTVは28,000円です。

(LTVの公式)7,000×100/25=28,000
(黒字経営の公式)28,000>10,000+6000・・・黒字

 

例③:広告の反応率を上昇させて新規顧客獲得単価を下げる

たとえば、ビラの反応率が0.02%から0.04%に上がれば、新規顧客獲得単価は5,000円です。

100,000÷(50,000×0.04/100)=5,000
(黒字経営の公式)14,000>5,000+6000・・・黒字

 

例④:家賃のかからない場所で開業し、顧客一人当たり固定費を下げる

たとえば、家賃がかからない自宅などで開業すれば、顧客一人当たり固定費は4,500円です。

450,000÷100=4,500
(黒字経営の公式)14,000<10,000+4500・・・ギリギリ赤字

 

このように、あなたも公式を理解すれば、数字のゲームに持ち込んで経営を改善できるのです!

 

まとめ

以上、かなりわかりやすく解説したつもりですが、ついてこられたでしょうか?

経営を成り立たせるとは、こういうことなのです。

もし、今回の質問者さんがお友達の起業に反対するなら、こうした数字を理解したうえで「お前には無理だ!」と論破するくらいの気概がほしいですね。

けれど、世の中のほとんどの起業否定派は、感情論でそう主張しているだけにすぎません。

それに対して、僕がこの記事で言いたいのは、経営とは感情論でもギャンブルでもなく、「数字のゲーム」だということです。

「数字」を制した者だけが起業で成功でき、「数字」を理解できない者は起業で失敗します。

ただそれだけのことなのです。

ちなみに、もしもあなたが起業を誰かに反対されたら、今回お話しした「LTV」をつかって相手を説得してみてください。

きっと、相手はおどろいてあなたのことを見直すに違いありません。

めちゃくちゃ頭良さそうに見えるので、おすすめです^^

 

▼ビジネススキルをアップしたい人は、こちらの記事もどうぞ▼


▼おすすめ無料教材▼

加藤将太の次世代起業家育成セミナー

7 件のコメント

  • 現役PM生徒の水上と申します。
    非常に分かりやすい記事をありがとうございます。講座で理解できない部分もずーみーさんの記事にて復習することで上手く理解出来るようになり、テストでも70点まで取れるようになりました。

    LTVのリピート率(失客率)について疑問があります。
    毎月リピートしてもらえるお店と
    2ヶ月置きにリピートしてもらえるお店とで
    顧客単価とリピート率が同一の場合
    LTVは同一になると思うのですが
    毎月の売上高や新規集客コストに大きな差が出ます。

    リピート率を計測する場合、リピートの間隔(期間)はどのように考えればいいのでしょうか?

    • 水上さん、こんにちは!
      ご質問いただきありがとうございます^^

      >毎月リピートしてもらえるお店と
      >2ヶ月置きにリピートしてもらえるお店とで
      >顧客単価とリピート率が同一の場合
      >LTVは同一になると思うのですが
      >毎月の売上高や新規集客コストに大きな差が出ます。

      新規顧客獲得単価は変わらないはずです。

      毎月の売上高に差が出るのは、
      毎月の顧客数が一定数に収束するまでの期間の話ですね。

      >リピート率を計測する場合、
      >リピートの間隔(期間)はどのように考えればいいのでしょうか?

      リピート間隔が倍になると、
      毎月の顧客数が一定数に収束するまでの期間も倍になります。

      要は、経営が安定するまでの期間が倍になるということです。

      黒字経営の公式が成り立つなら、
      あとは経営が安定するまで(=顧客数が収束するまで)の期間に
      資金が尽きないかを心配するだけで大丈夫です!

      ご参考になれば幸いです。

  • LTVの詳しいご紹介ありがとうございます。とても勉強になります!
    まだ完全に理解が追い付いていないかもしれませんが、
    少しわからない点がありまして、お答えいただけると嬉しいです。

    例えばボイトレ教室経営をしていて、以下のような状況だったとします。

    ・月謝:7000円
    ・現在の生徒数:30人
    ・リピート率:90%
    ・家賃などの固定費:35万/月

    だっとします。
    このボイトレ教室経営でLTVは高い数値が出ると思うのですが、
    見ての通り、毎月の収入21万円-固定費35万(月)=-14万円(月)の赤字です。

    LTV = 7000 × 100/10 = 7万円 だと思います。
    顧客1人の固定費は、35万円 ÷ 30 = 約1.2万円とし、
    広告費をかけずに集客していたとすると

    LTV > 新規顧客獲得単価+顧客一人当たり固定費

    7万円 > 0円 + 1.2万円

    となり、この公式に当てはめると黒字経営と言えると思います。
    ・・・が、実際は大きな赤字です。広告費もかけれないと思います。

    この場合、実際に考えるべきは

    LTV > 新規顧客獲得単価 + 顧客一人の”生涯”固定費

    とすべきなのかな、と思ったのですがこの考えは間違っていますでしょうか。

    7万円 > 0円 + 1.2万 × 100/10

    7万円 > 12万円

    となり、広告費をかけるためにLTVを5万円引き上げる必要があるという計算になるのですが、
    これもあっているか自信はありません。

    あるいは、最初のLTVの計算は間違ってはいないが、
    そもそもLTV以前に今の単価、生徒数が少なく最初から赤字経営であることが明らかなため、
    黒字にしないと、集客以前の話だ、という結論になりますでしょうか?

    いろいろなケースを考えて若干混乱気味です。
    アドバイスいただけると幸いです。

    • ZRさん、こんにちは!

      混乱している原因は、新規客と既存客がごっちゃになっているからです。

      今回ご紹介した黒字経営の公式は、新規客に対して適用してください。

      ↓↓↓こういうことです
      新規客のLTV > 新規顧客獲得単価+顧客一人当たり固定費

      ZRさんの例だと、新規客がずっと0なので、ジリ貧になるしかありません。

      ここで、新規客をとる場合を考えてみましょう。

      ・月謝:7000円
      ・リピート率:90%
      ・新規顧客獲得単価:1万円
      ・月間集客人数:x人
      ・家賃などの固定費:35万/月
      ・顧客一人当たり固定費:35万÷x

      とすると、LTV=7万円となり、黒字経営の公式に当てはめると、

      7万円 > 1万円+35万÷x
      よって x > 35/6 = 5.8333333…
      よって x ≧ 6(人)

      つまり、毎月6人以上集客すれば、経営が成り立ちます。

      ただし、毎月の収支がトントンになるためには、
      35万円 ÷ 7,000円 = 50(人/月)
      ということで、生徒が50人必要です。

      要は、生徒が50人集まるまでは、ずっと赤字経営です。

      なので、資金に余裕を持って開業しないといけないですね。

      以上、ご参考になれば幸いです!

      • 既存客と新規顧客獲得LTVを混同してしまっていたために
        混乱してしまっていたのですね!
        詳細に教えていただいてありがとうございます!
        とても理解が深まりました。

        これからも記事の更新を楽しみにしております。

  • 経営とは数字のゲーム、とても面白いと思いました。
    しかもシンプルで、わかりやすい!

    早速「黒字経営の公式」も、自分のPCに貼り付けておきます。

    経営の理論を学ぶのは大変ではありますが、面白いなと思いました。

    実際、このあたりの理論を知らない起業家も多いのでしょうね。
    だから、成功率5%なのでしょう。

    僕はそうなりたくないので、もっと勉強したいと思いました。

    もっと勉強し、自分の事業で実績を出して、家族に堂々と自分のビジネスを語り、理解してもらえるようになりたいです。

    • コメントありがとうございます!
      本当は難しい経営理論を面白いと思っていただけて良かったです!

      ちなみに、LTVはトレンドブログではあまり関係ないかもしれませんが、
      リストをとってメルマガで販売をやりだしたりすると、要の理論になってきます。

      詳しくは、「フロントエンドとバックエンド」の記事を読んでみてください!

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA


    ABOUTブログ運営者

    映像制作ZOOMY VIDEO代表。テレビ制作会社をクビになったのをきっかけに、2年前にデジカメ1台で起業。当ブログでは、自分が起業で苦労・失敗した経験をもとに、知識0のサラリーマンが1年以内に月収50万以上稼ぐ起業家になる方法を発信中。